基礎物理学研究室
山下 良樹(放射線計測学/物理教育・准教授)
自己紹介・メッセージ
私の専門は放射線計測学です。白黒のX線写真を「カラー化」し、物質の成分まで見分ける次世代CT装置の研究を行っています。物理学とは、複雑な自然現象の背後に潜む「法則」を解き明かす学問です。私の研究も、検出器(X線センサ)が捉えた微弱な電流信号から、物体の内部構造という「答え」を導き出すために、現象を数式で記述する「モデル化」のプロセスそのものです。
教育においては、この「モデル化」の考え方を大切にしています。単に公式を覚えるのではなく、測定データから法則を導き出す過程を重視し、論理的に思考する「理科の考え方(比較・関係付け・条件制御・多面的に考える)」を伝えていきたいと考えています。
大学での最先端の研究を通じて、この探究の楽しさと本質を体感してください。自ら問いを立て、モデル化し、解決する力を養うことは、将来、子供たちに科学の真の魅力を語れる「強みのある教員」になるための揺るぎない土台となるはずです。
現在の研究テーマ
1.次世代X線コンピュータ断層撮影法の研究
現在のX線CTはモノクロ写真のようなものですが、私たちの研究はX線に「色(成分情報)」をつける次世代技術です。独自の計測手法により、従来は難しかった病変の早期特定や、インフラの微細な欠陥調査を可能にします。医療から社会インフラまで、独自の「電流計測」の力で計測の常識を塗り替え、誰もが健やかに、安心して暮らせる社会の基盤づくりに貢献します。
2.デジタル空間を活用した物理教育の研究
コンピュータ上の仮想空間で物理現象を再現し、目に見えない法則を可視化する新しい教材の研究を行っています。現実の実験では制御が難しい条件を自在に変化させることで、学生が自ら「仮説・検証」を繰り返せる探索的な学習環境を構築します。デジタル技術と物理教育の融合により、直感的な理解から論理的な数式化(モデル化)への橋渡しを目指しています。
研究業績
※著書・論文や学会発表の一覧については、京都教育大学の研究者総覧をご覧ください。
主な担当授業
【学 部】
物理学II、力学基礎、電磁気学基礎、物理学実験、物理学基礎実験(共担)、小学校教科内容論 理科(共担)ほか
【大学院】
理科教育実践演習 ー放射線物理学
※シラバスは、京都教育大学のシラバス検索ページから検索可能です。
卒業論文・修了論文などの指導について
学生の自主性を尊重した「対話型」の指導を重視しています。学生自身が選んだ研究テーマに対し、放射線計測学の知見を活かした専門的な助言を行い、構想を具体的な形(教材や論文)へと結実させます。興味を追求する過程で、理科教育の核心である「探究のプロセス」を深く理解した指導者の育成に注力しています。
【卒業研究】
2025年
- 次世代X線CTの研究
- 物理教材の研究
2024年
- 次世代X線CTの研究
- ICT活用教材の研究
【修了論文】
メタ認知的活動を促すプレテスト・ポストテストの実践
連絡先
〒612-8522 京都市伏見区深草藤森町1番地
京都教育大学 教育学部 理学科 基礎物理学研究室
お問い合わせ先:yamashita at kyokyo-u.ac.jp
研究室ホームページ:https://natsci.kyokyo-u.ac.jp/~yamasita/